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ブレーキパッド用325メッシュブラウン酸化アルミニウム粉末

褐色酸化アルミニウム(褐色溶融アルミナ、BFA とも呼ばれる)は、多くの摩擦材配合物、特に非アスベスト有機 (NAO) および半金属ブレーキ パッドにおいて重要な研磨添加剤です。

1. 材質プロファイル:ブラウン酸化アルミニウム

  • 組成: ボーキサイト(アルミニウム鉱石)をコークスと鉄で電気炉で溶融して製造されます。主成分はα-Al₂O₃ですが、  2~4%の二酸化チタン(TiO₂) とその他の不純物(シリカ、酸化鉄)を含みます。

  • 主な特性(白色酸化アルミニウムと比較):

    • 高硬度: モース硬度約 8.9 (白アルミナの 9.0 よりわずかに低いですが、それでも非常に硬いです)。

    • 高い靭性: 最大の特徴です。TiO₂は結晶構造をより強固にし、衝撃による破砕や破損に対する耐性を高めます。

    • 自己研磨性: 破砕されると、劈開面に沿って破断し、新たな鋭い刃が現れます。これにより、安定した研磨作用が維持されます。

    • コスト効率が高い: 低コストの原材料 (ボーキサイト対精製アルミナ) を使用しているため、一般に白色酸化アルミニウムよりも安価です。

2. 325メッシュの重要性

  • 粒子サイズ: 325メッシュは平均粒子サイズ約44ミクロン(0.044 mm) に相当します  。これは 中細粉に分類されます。

  • ブレーキパッドのサイズが重要な理由:

    • 制御された摩耗: 摩擦マトリックスに均一に統合できるほど細かく、ローターに過度の負担をかけずに、一貫した予測可能な摩擦を提供します。

    • 表面接触: 粗い粒子に伴う過度の「掘削」を起こさずに、効果的な摩擦調整のために多数の接触点を提供します。

    • ノイズ軽減: 粒子が細かいほど、非常に粗い粒子に比べて高周波の鳴き声が発生する可能性が低くなりますが、配合のバランスが依然として重要です。

    • 分散: 他の粉末 (樹脂、繊維、潤滑剤) とよく混合して均質な化合物を形成します。

3. ブレーキパッド配合における主な機能

ブラウンアルミナ325メッシュは、 性能を改善する研磨フィラーとして機能します。

  1. 摩擦係数安定剤および改質剤:

    • グレージングを防止: 硬くて鋭い粒子がパッドとローターの摩擦面に微細な傷を付け、滑らかで低摩擦のガラス層 (グレージング) の形成を防止します。

    • 高温摩擦を維持: 摩擦面を継続的に再生することで、高温下でも摩擦フェードを抑制します。その強靭性により、高いせん断力下でも優れた耐久性を発揮します。

  2. 摩耗管理:

    • パッドの耐摩耗性を向上: パッド複合材の全体的な耐久性を向上させます。

    • ローター摩耗の明確化: 本製品は制御された研磨材であるため、測定可能なローター摩耗が発生します。これは計算されたトレードオフです。325メッシュ粒子による均一で微細な摩耗は、制御されていない粗い研磨材による不規則でえぐれるような摩耗よりも優れています。

  3. 熱および機械の役割:

    • 熱伝導: 酸化アルミニウムは熱伝導性に優れており、摩擦界面からの熱放散を助けます。

    • 構造的完全性: 硬質粒子が摩擦マトリックスに機械的強度を追加します。

4. 一般的な用途と処方の考慮事項

  • 用途分野: 堅牢でコスト効率に優れた摩擦改質剤が必要とされるOE 交換用、中高性能アフターマーケット、商用車のブレーキ パッド に広く使用されています 。

  • 標準的な使用量:通常、摩擦材全体の重量の3%~8% です  。正確な使用量は、広範囲にわたる配合試験を通じて決定される重要なバランスです。

  • 主なシナジーとバランス:

    • 潤滑剤 (グラファイト、コークスなど)と連動して 、必要な摩擦レベルと曲線(μ 対温度)を作成します。

    • 強化繊維 (アラミド、スチール、ガラス)と 樹脂バインダーとのバランスをとる必要があります 

    • ブラウンアルミナは強靭性があるため、高荷重下や激しい運転下でも耐久性が求められる配合に特に適しています。

5. 利点と課題

利点:

  • コスト効率の高いパフォーマンス: プレミアム代替品よりも低コストで、優れた研磨作用と摩擦安定性を実現します。

  • 耐久性と強度に優れています: 脆い研磨材よりも高いせん断応力に耐性があります。

  • 信頼性の高い摩擦: 広い温度範囲にわたって安定した予測可能な摩擦特性を実現します。

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